天木直人の公式ブログ

【バックナンバー】2005-03-31

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金融庁の行政裁量の大きさ
 「小泉・竹中ラインで進められる郵政民営化の強引なやり方の背後には、米国の日本金融支配の戦略が存在する」という指摘が目につくようになった。
 例えばサンデー毎日4月3日号では、金融の専門家ではない政治評論家の岩見隆夫氏でさえ次のように語っている、「・・・今牛肉輸入と在日米軍基地再編で日米関係がゆれている・・・しかし(それだけではなく)、焦点の郵政民営化問題もアメリカがらみだという話が伝わってくる。先日TBS系のテレビ番組「時事放談」(2月20日放送)で、ゲストの野中広務元官房長官が、郵貯、簡保の約350兆円を民営化して市場に出したら、これは外資の取るところだと心配していた・・・」
 「拒否できない日本」(文春新書)の著者である関岡英之氏も、3月26日付の朝日新聞で、「米国政府が93年から毎年日本政府に提出してきた年次改革要望書のなかで、郵政民営化によって外資金融、保険会社の参入が公正、透明、非差別的に行えるように米国政府は日本政府に迫ってきた事実を明らかにしている。
 そんな中で、3月30日の朝日新聞に、金融庁の行政裁量権の拡大という特集記事があった。この記事を読んで、私はあらためて米国の日本金融支配の圧力を感じた。すなわちその記事は、「官から民へ」を標榜してきた小泉政権下で、膨張し続けてきた例外的な官僚組織が金融庁であるとして、その特異さを指摘しているのだ。
これまで長い間、銀行局という大蔵省の一部局がすべてを取り仕切ってきたわが国の金融行政が、金融監督庁を経て金融庁となり、その業務も、不良債権処理に関する金融機関の検査という限定されたものから、今や日本の金融業界の生殺与奪を握るまでの大きな裁量権を握るに至っている。
 まさか小泉・竹下ラインが米国の手先となって、米国の日本金融支配を押し進めていることはないと思う。しかしそのまさかがありうるのかもしれない、米国に命じられて日本の金融資産を破綻した米国経済の救済に貢いでいるのではないかと思わせるような、金融庁の権限の拡大である。
 ここまでイラク戦争に加担していた外務官僚
 「続 小泉外交」と題して、読売新聞は米国のイラク攻撃に日本がどのように関わりあっていったのかを連日検証している。興味深い連載である。
その連載記事の3月30日付の記事は、日本の外務官僚が、ここまで米国のイラク攻撃に加担していたのかとあらためて思い知らされる記事である。
 米国がイラク攻撃をした場合どう態度表明をすべきか。米国を支持すべきか否か。各国の対応も日本の世論も割れていた中で、外務省は開戦の半年も前から、「支持しかありません」と小泉首相に働きかけていたというのだ。竹内外務次官(当時)は「ここを乗り切れば、イラク問題への対応の8割は成功と言われています」という乱暴な言葉で小泉首相を口説いた。
 これに感化されたのか、結局小泉首相はイラク攻撃が始まる2日前の3月18日に、「米国が武力行使に踏み切った場合、この決断を支持する」と記者団に話している。その小泉首相は、後日周辺にこう語ったらしい、「最初から支持と決めていた。理解するなんて表現は(なまぬるくて)冗談じゃない」
 私が心底驚いたのは、「米国のイラク攻撃は国連決議に基づいた合法的なものである」という当時の米国の国連報告書について、その原案の作成を、日本の外務官僚が密かに手伝っていたという事実である。米国の国連無視の先制攻撃を日本が支持したということになると日本国内の世論が許さない。そこで「イラクは、湾岸戦争の停止条件として大量破壊兵器廃棄などを義務付けた国連決議に、違反し続けてきた、だからイラクへの武力行使は合法的である」という報告書を米国が国連に提出するよう働きかけ、その原案まで外務省条約局が起草し、英国、米国と調整して米国の国連報告書に盛り込んだというのだ。
 こんな卑劣な工作をしたうえで、「日米同盟と国際協調の観点からイラク攻撃を支持した」と小泉首相は国民の前で繰り返し強調してきたのである。なんという背信行為であろうか。
 「イラク戦争2年」と題する明快な論説
 久しぶりに明快な論説を読んで気分がすっきりした。3月30日付の毎日新聞「記者の目」に書かれた布施広論説委員の「イラク戦争2年」と題する論評のことだ。彼は同時テロが始まってから今日に至る3年半の米国の中東政策を、偏った情報や分析に惑わされる事なく、今一度冷静に考えてみようと、次のように述べているのである。
 「・・・テロや戦争が続けば人の考え方も荒っぽくなる。身勝手にもなる。イラクの選挙が成功したからイラク戦争は正しかった、などと主張する人々がいる。戦争を批判すると、ではフセインの復権を望むのか、という人もいる。単純であることに気づかない、あるいは恥じない時代に、私たちは生きているのではないか・・・反省の時なのである・・・
 同時多発テロの直後、米国のテレビは愛国心を鼓舞するように、はためく星条旗を画面の隅にあしらっていた。そんな雰囲気のもとで米国はイラク戦争へと突き進んだ。戦後になると米マスコミは、大量破壊兵器が見つからないことから政権批判を強め、一部有力紙は自らの報道を反省する検証記事を掲載した。だがイラク移行国民議会選挙が行われ、レバノンからのシリア軍撤退要求が強まると、イラク戦争が中東民主化に貢献したといった論調も生まれてきた・・・だが米国での大統領の支持率は低迷している。
 一方、米国と同盟関係にある日本特有の問題として、寺島実郎氏(日本総合研究所理事長)は「仕方がないんじゃないか症候群」を指摘する。(そして、そのような自虐的な人ばかりではなく)テレビを見ていると、なかば本能的に米国政府の意向を代弁したがる日本人もいるようだ。
 流されずに、納得いくまで考える事にしよう。後世の人から「単純・短絡の時代」と総括されないために・・・
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