天木直人の公式ブログ

【バックナンバー】2005-08-05

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日本はどういう社会になりつつあるのか
 若者向け月刊誌「サーカス」の9月号に「都市ゲリラ化するニッポン」という特集記事があった。アメリカ追従の日本では貧富の格差が開く一方で、不穏な集団自殺やカルト宗教、詐欺事件が頻発。さらにニート、フリーター、失業者700万人が社会への「怨み」を持ち始めている。搾取される負け組みサラリーマン、フリーターが犯罪、暴力の中心になる!?という記事である。
 私は現状をそれほど悲観的に見たくはない。しかし、この特集記事の中で見つけた副島隆彦氏の次のメッセージを、読者は真剣に考えるべきだと思う。
 「・・・日本には支配階級(天皇、貴族、大資産家、政治家の上位層、大企業の創業者一族)が50万人ぐらいいて、その下に約500万人の中小企業自営業者と上層自営業者(医者、弁護士など)がいる。これが上層国民で、自民党の支持層だ。
 その下が年収1000万円以下の上層サラリーマンで200万人―300万人いる。彼らは、資産は無いが自分の力で戦える連中だ。本を読むのはこのクラスの連中まで。
 その下には5000万人の一般のサラリーマンがいて、彼らはテレビで馬鹿な学者が言う事を丸々信じ込んでいる連中。
さらにその下に5000万人の隷従階級がいる。彼らはサッカーと野球しか見ない。
 日本という国は、テレビや新聞にだまされないでしっかり勝ち組を続けている上層国民プラス上層サラリーマンと、それ以外の大多数の負け組みの人間で出来上がっている・・・
 (日本は)あえてユダヤ人とは言わないがニューヨークの金融財政界が支配しているワシントンの政治権力の言いなりになっている属国だ。すべては親分、子分の関係だ。しかもこの属国支配階級は、自分たちの命と財産さえ守られれば、国民の9割の利益が損なわれることでも平気でやってしまう。
日本はこのままいくと、(せっせと貯めた勤労者の)金融資産をアメリカに奪い取られたあげく、戦争状態まで持ち込まれる。戦時態勢になれば国民は金を奪われても我慢する。分断支配(デバイド・アンド・ルール)によってアジアの中で喧嘩させられる・・・本気で勝ち組に上がりたいなら、ユダヤ人に対抗できる悪人になることだ・・・」
 道路公団談合事件と暴力団癒着
 8月5日の読売新聞が大きなスクープを載せた。日本道路公団が、指定暴力団が筆頭株主になっている土木会社にOBを天下りさせている。その一方で、その土木会社に道路工事を発注していたというのだ。暴力団関連企業の落札率は97-99%という。完全な癒着である。
 猪瀬直樹は道路公団の内田副総裁など弱いものばかり攻撃している。しかし本当の悪人は、その談合癒着を黙認してきた官僚と、背後で政治的に利用してきた自民党政治家なのだ。そこのところを誰も本気で追及しない。
 週間「スパ」の最新号で勝谷誠彦という雑評論家が、「内田副総裁が突然逮捕されたことは、反対勢力(すなわち彼らの大部分は旧田中派に属する道路族で長年道路公団と利害を共にしてきた)中枢に向けた小泉首相の先制攻撃である」と書いていた。鋭い指摘だ。
 小泉政治に象徴される今のこの国の政治は、国民の生活に目を背け、ひたすら自己の利権と保身にしか関心のない政治屋のバトルに過ぎない。そこに闇の勢力が癒着しているとすれば、抵抗するすべのない国民は浮かばれない。
 我々は大変なメッセージを聞き流しているのかもしれない
 8月5日の各紙は、アルカイーダのナンバー2であるザワヒリ容疑者なる人物が、「米・英は我々の国土の占領、腐敗した支配者への支援、石油の収奪をやめよ。さもなければ更なる破壊がもたらされる」と警告したことを一斉に報じている。
 我々は「テロとの戦い」という一言で片付けてしまう。そしてテロは悪だから決して屈するな、断固として戦うえという欧米指導者の言葉を信じてしまう。
 そのような思い込みに固まった頭には、ザワヒリのメッセージからは何も聞こえない。「いつものテロの空脅しだ」と聞き流すことになる。
 しかし我々は、そして世界は、彼らのメッセージを軽く見すぎてはいないか。米・英がアラブに対してこれまで行ってきた不正に、世界はあまりにも無頓着ではないのか。とくに日本は「米・英の悪」は正しい、彼らの言う事に間違いはないと思っているのではないか。
 ザワヒリに象徴されるアラブの反米・英武装抵抗者が、本気で米・英の非道に戦い続けると言っているのなら、そして世界に、本気で警告しているのなら、我々はそのメッセージをもっと真剣に受け止めるべきではないのか。
米・英の指導者は、自分たちがアラブに対して行っている犯罪に気づいているに違いない。だからこそ「テロとの戦い」を強調して、アラブを悪者にし続けなければならないのだ。
 そんな米・英に日本はつきあうべきではない。面と向かって批判をしないまでも、米・英から距離を置くべきなのだ。アラブの声に耳を傾けるべきだ。それを本気で考え、声を出する政治家や官僚がいないことが残念だ。
 核兵器の廃絶に日本の指導者たちはどこまで本気なのか
 8月6日、9日の原爆記念日が近づくにつれて、朝日新聞をはじめ各紙はやたらに核問題の特集記事を載せている。そして多くの有識者が核兵器廃絶の意見を述べている。
 反核運動者や平和活動家が核兵器廃絶を訴えるのは頷ける。しかしどうしても納得できないのが、保守政治家や評論家、官僚などが核兵器反対の意見を述べていることだ。
 「・・・我々の国は原爆の被害を受けた。今テロリズムに対して小型核兵器を開発しようという米国の動きがある。これに対して(反対と)強く言うことが必要だ。それは日本が言わなくてはならない」(加藤紘一、8月5日付朝日)
 「・・・日本のように核を持てるが持たない国が、核拡散は良くないと声だかに言う事が説得力を持つ」(岡田克也、同上)
 「・・・今そこにある危機として(核問題に)対応しなければならない。発想を柔軟にして、できることはすべてやるという姿勢が重要だ」(天野外務省元軍縮部長、同上)
 あの中曽根元首相でさえ、7月20日の朝日新聞でこう述べている。
 「・・・(先制攻撃の独断を)米国に許すと、他国が独断で行うようなことが蔓延しかねず、そうなると世界的な大混乱になる・・・(日本は)自ら非核国の立場を堅持し、世界に対しては核保有国に思い切った縮小を実証させ、NPTの推進充実に努めるべきだ」
  これほどまでに皆が一致して核兵器に反対しているのに、どうして誰一人として米国に核の廃棄を求めないのか。非核三原則を誠実に実行しないのか。反核運動の国民たちと協力しないのか。
 日本政府が本気になって核兵器の撤廃を米国に求めるのであれば、6カ国協議は違ったものになっていたであろう。世界が日本を見る目は根本的に変わるであろう。多くの途上国から信頼を得ることが出来るであろう。
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