天木直人の公式ブログ

マッカーサーの再来を想起させたチェニー副大統領の来日

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 マッカーサーの再来を想起させたチェイニー副大統領の来日
 2月18日のブログで私はチェイニー副大統領の報道から目を離してはならないと書いた。それは今回のチェイニー副大統領の来日によって、日本が更なる対米軍事協力を迫られるに違いないと危惧したからだ。だから政府が流す情報を画一的に伝える報道の裏で、少しでも真実に迫る努力をしなければならない、そういう思いで18日のブログを書いたのである。
 来日が終わった今、新聞各紙の報道振りの低調さに驚いた。殆ど参考になる記事が見られなかった。発表された「安倍首相との会談骨子」なるものを見ると、かけがえのない日米同盟の確認であるとか、テロとの戦いに対する日本の協力への感謝とか、拉致問題の解決は日米共通の課題を言明とか、日本の国連常任理事国入りを支持だとか、チェイニー副大統領があきらかに関心の無い事柄も日本側が頼み込んで盛り込み、軍事要請を煙に巻こうとする外務官僚の作文であることがわかる。副大統領来日の真の目的は何か。安倍首相は副大統領に何をコミットさせられたのか、本当のところはわからない。
 そう思っていたところ、偶然見た報道ステーションで流された画像を見て身震いするような衝撃を受けた。見た人は思い出してほしい。見なかった人は想像してほしい。チェイニー副大統領を真ん中にして両側に自衛隊の幹部と在日米軍幹部が向かい合っていたのだ。例の、久間防衛大臣との会談を拒否し、その一方で自衛隊幹部との意見交換を行った、その場面なのだ。普通ならば安倍首相または久間防衛大臣を真ん中にした自衛隊幹部と、チェイニー副大統領を真ん中にした在日米軍が向かい合って話し合うところだろう。ところがチェイニー副大統領が自衛隊と在日米軍を両横に従えている図なのである。
 言葉はいらない。この一枚の画面こそ今回のチェイニー訪日の意義を象徴的に物語っているのだ。将来の日米軍事同盟の正体がそこにある。大げさな言い方かも知れないが62年前にパイプを加えて厚木に降り立ったマッカーサーの再来の図である。
 在日米軍の再編によって日本の自衛隊は米軍の指揮・命令下に置かれる事につき、すでに小泉前首相はブッシュ大統領に約束してきた。それはいまだに国民にキチンと説明されていない。その米軍の親分が来日して在日米軍と自衛隊幹部に忠誠を誓わせている光景である。そこには日本の担当大臣の姿はおろか、安倍総理大臣や麻生外務大臣の姿もない。チェイニーにとっては不要なのだ。この瞬間から自衛隊はもはや米国の軍隊の下請け軍隊になったということである。
 それに続く報道ステーションの画像はこれを駄目押しするものであった。横須賀港に浮かぶ米空母キティーホーク上で米国軍を集めてチェイニー副大統領は「米国民は(イラクからの)撤退を支持しない」と叫んだ。そこには訪日しているという意識はまったくない。日本の中の治外法権空間である戦艦の上で米国軍人に向けて話しているのだ。
 こんな画像を見せつけられた後で、安倍首相や麻生外相の会談を見せられても悲しくなるだけである。塩崎官房長官に至っては朝飯を食いながらの面談であしらわれている。久間防衛大臣は面談が出来なかったことへの感想を記者から求められて、「(チェイニー副大統領は)総理が会うべき人で自分とは格が違う。会って要望を出されても答えに窮する(から会わなくて良かった)」などという卑屈極まる発言をしているのだ。
 語るに落ちたのは、安倍首相がゴア元副大統領の「不都合な真実」を引用し、日米が協力して地球温暖化対策を進めようと持ちかけたのに対し、チェイニー副大統領がこれを無視して一言も返答しなかったという報道である。政敵ゴアの、しかも京都議定書を無視し続ける共和党副大統領に、こんなピント外れの提案を持ちかけている安倍首相、それを振付けた外務官僚、彼らこそが日本という国をここまで惨めな国にさせてしまったのだ。過去や未来の日本国民にどう説明するつもりか。


 Vice President Cheney’s Unusual Visit to Japan
 Despite the fact that Prime Minister Abe and the Government of Japan pretend to welcome wholeheartedly the Vice President Cheney’s visit to Japan, Japanese media seemed to report the visit rather halfheartedly. Therefore it is not clear what is the real purpose of Cheney’s visit through the article of newspapers.
 One of the Japanese major TV station, Asahi Broadcast Corp., however, showed us an astonishing scene on 21 Feb in its late night program News Station. That is the scene where VP Cheney met the Japanese Self Defense Forces officers together with US forces officers in Japan. Neither PM Abe nor Defense Minister Kyuma was present.
 This scene symbolizes the future of Japan US Alliance. Restructuring US Army to cope with a War against Terror necessitates US Government to order Japanese army, Self Defense Forces directly, which is requested to assist US army. Former PM Koizumi accepted this when he met President Bush last June in Washington. Cheney’s visit to Japan this time and the scene aired all over Japan through TV tell us that US occupation project has been completed after 62 years since MacArthur landed Japan.
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