天木直人の公式ブログ

官僚のつくる法律に支配される国民生活

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官僚のつくる法律に支配される国民生活
 24日のブログに続いて、もう一回だけこの国の不条理な政治システムについて書きたい。
 賢明なる読者のはたして何人が、ゲートキーパー(門番)法案なるものが23日の衆院本会議で可決されたことを知っているだろうか。私はもちろん知らなかった。24日の東京新聞「こちら特捜部」を読むまでは。
 いつものことながら東京新聞の「こちら特捜部」の特集記事は、国民に重要な問題提起をしてくれている。今回は犯罪収益移転防止法案という難しい名前の法案(俗称ゲートキーパー法案)について我々に注意喚起している。
 この法案は、反対派にとっては密告義務化法案と呼ばれているらしい。共謀罪法案、個人情報保護法と並んで、テロ対策強化の名目で猛スピードで導入されようとしている権力法案である。(政府はOECDの合意に基づいて国内法を整備しなければならないと例によって国際的要請を強調するが、OECDの勧告は決して拘束力のあるものではない。立法化の動きを見せていない国も多い)。
 具体的には、犯罪組織のマネーロンダリング防止を目的として、金融機関、不動産業者、貴金属商など38業種を「門番」とし、①顧客の本人確認②取引記録の7年間保存③犯罪の疑いのある取引の監督官庁への通報などを義務付け、違反すれば罰金を科すというとんでもない法案である。
 東京新聞は「デスクメモ」でこう締めくくっている。「犯罪収益の疑いのある客のことを通報しないと、懲役や億単位の罰金の危険(がある)。それにおびえた業者が無実の客を通報するケースが心配だ。客は通報の事実を知らされないから、弁明も出来ない。「疑い」も抽象的だ。厳罰化やマイノリティー白眼視の空気が強まる中、この制度がモンスター化する危険はないか」
 私がここで問題にするのはこの法案の是非ではない。この法案はその一例に過ぎない。我々国民の生活に多大の影響を与える法律案が、我々の知らないところでどんどんと作られ、十分な審議もなく成立し、気がついたら我々の行動を縛っている、この現実である。いくらその法律に不満を抱いても、成立してしまったらもはやどうにもならない。この不条理な現実を読者と共に考えたいと思うからである。
 この国では法案をつくるのは官僚である。官僚がつくる訳だから、官僚に広範な裁量を与え何でも出来る抜け穴を必ず設ける。本来立法は国民に選ばれた政治家が、国民のために行うものであるはずなのに、今の政治家は選挙と政権争いに明け暮れて、法律をつくる暇も能力もないのが現状だ。
 与党の殆どの政治家は中身もわからずに採決の時だけ出席して票決に参加するだけだ。民主党は第二自民党だからチェック機能を果たせない。いまや極端に少数政党になった共産党や社民党の議員は、数少ない議員が100本を超える法案を読むだけで精一杯だ。ほとんどパンク状態なのである。しかも国会質問の時間さえろくに与えられない始末だ。国会での議論が形骸化しているのはこのためだ。そして最後は数に任せた強行採決だ。なにしろ、存在しない浄水器や、飲んでもいない還元水を平気で口にする閣僚が、何の咎めもなく放置される国会なのである。チェック機能は完全に失われている。
 地方選挙が始まった。参議院選挙もその後に控えている。しかし既存の政治家や政党がどんなマニフェストを作っても、どんな奇麗事を叫んでも、今の政治システムが続く限り、国民の真の利益は決して守られることはない。政治が国民と乖離したところで、政治屋と政治評論家の飯の種にさせられているのだ。無党派層が増えるのは当然である。彼らはけっして政治に無関心なのではない。今の政治に期待が持てないからである。どうすればこの現状を変えることが出来るだろうか。意見を聞かせて欲しい。


Japanese People Are So Disappointed with the Current Political Situation
 This year Japanese people face crucial elections, i.e. election of local governments in April and the national election of the Upper House in July.
 According to the recent polls, however, the percentage of the people who do not support any of the existing political parties now becomes bigger than ever. The people who don’t support any political party now outnumber the people by far who support the LDP, the biggest government party.
 The major reason of this nation-wide apathy toward politics comes from the fact that the LDP lost the support of the Japanese national and yet it stays in the power. The biggest opposition party, the Democratic party is a mini-LDP which fails to demonstrate a clear cut alternative platform against the LDP’s. The Socialist Party and the Communist Party, which show the alternative, are too ideological and cannot attract the sympathy of the general public.
 But these are not the only reason of the political apathywhy. The more serious derives from the fact that it is bureaucrats , not the legislators, who virtually draft every bills neglecting the wish of the people. The politicians are too busy to win the next election and they are all preoccupied with winning the political power. They rubber stamp the draft bills prepared by bureaucrats. No matter how strong opposition parties are against bills, the government party finally resorts to the violence of majority. No wonder Japanese people become apathetic. How about your country?
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