天木直人の公式ブログ

一億総評論家時代の落とし穴

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佐藤栄作と赤尾敏の知られざる友情
 私が一番許せないと思うのは、政治権力と暴力が通じていることである。右翼であれ暴力団であれ、無抵抗の市民が彼らの暴力で圧殺されるようであればこの世は闇だ。それを取り締まり、国民の人権と自由を守るのが国家権力の責務であるのに、その国家権力が暴力ともたれあっているならば、問題はもっと深刻だ。だからこそ政治家と右翼や暴力団の癒着が人一倍厳しく問題にされなくてはならないのだ。しかし現実はそうではない。また一つ、この国の支配者と暴力の関係が明らかにされた。
 赤尾敏という右翼活動家がいた。1951年に親米反共の右翼団体「大日本愛国党」を結成した人物である。1960年に社会党委員長の浅沼稲次郎を刺殺した山口二矢(やまぐちおとや)らを門下生に持つ。
 その赤尾と佐藤栄作元首相が友情関係にあったという事を私は初めて知った。3月24日の毎日新聞「近耳遠見」で岩見隆夫が教えてくれた。岩見は、75年6月に行われた佐藤元首相の国民葬の際に、時の首相である三木武夫が暴漢に殴られた事件に言及し、その時の暴漢が赤尾敏の門弟であった事を明らかにしている。その背景について岩見氏は次のような石原慎太郎の言葉を引用して説明している。すなわち石原はその著書「国家なる幻影―わが政治への回想」(文芸春秋社)において次のように書いているという。
 ・・・(三木元首相を殴った)暴漢は赤尾敏氏の門弟だったと聞いた・・・国葬という声を踏みつけ、国民葬などという体験ですましてしまった三木総理への憤りを、赤尾氏は満座の前で披瀝したに違いない。世間が佐藤氏と赤尾氏の知られざる友情をつまびらかにされることはなかったが、私には納得気がした・・・
 岩見はまた、赤尾がまだ生前の時に佐藤家を頻繁に訪れていたことや、佐藤は赤尾の応援者であったことなどを、前掲の石原の著書や「佐藤栄作日記」(朝日新聞社)を引用して明らかにしている。
 私は思想としての右翼も左翼も排斥するものでは決してない。この日本をよりよい国にし、まじめで勤勉な国民の生活を守る政治の実現に向けて、あらゆる思想が切磋琢磨すればいいと思っている。しかし山口二矢の浅沼刺殺事件に見られるように、異なる思想を暴力で排除する事だけは絶対に許してはならない。それは民主主義の自殺である。この考えについては右翼も左翼もない。立場を超えて等しく日本国民が共有すべき普遍的な考えであるはずだ。だから総理や政治家という支配者が暴力を容認する人物や組織と深い関係にある事は厳しく追及さるべきであろう。
 岩見氏は、「近聞遠見」を次のような言葉で締めくくってお茶を濁している。
 ・・・そんな過激な右翼活動家が、二人の首相(佐藤、三木元首相)の間に介在していたのも、戦後政治の一断面である・・・
 残念だ。「政治と暴力はいかなる理由があっても両立させてはならない」と何故断言できなかったのか。


Political Leaders and Rightwing Groups In Japan
 This might not be a peculiar phenomenon in Japan. Political leaders are more often than not have an intimate relation with rightwing groups or the mafia and they use violence to oppress the opposing rivals.
 This has not to be accepted by any means in a democratic society. In this context it was shocking to know through the article of Daily Mainichi of March 24 written by political commentator Takao Iwami that former Prime Minister Eisaku Sato, one of the longest and most powerful Prime Ministers in post war period, was in a close relationship with Mr. Bin Akao, a leader of rightwing group of Big Japan Patriotic Party. One of the members of that group once assassinated a leader of the opposition political party.
 Mr. Iwami alluded in that article that in the past this kind of unwelcome relationship did exist but he didn’t mention whether that relationship continues to exist today or not.
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一億総評論家時代の落とし穴

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一億総評論家時代の落とし穴
 いつか書こうと思っていたことがある。それは昨今のテレビの報道番組、政治番組についてである。このブログの読者の中にはメディア関係者もいると思う。あるメディア関係者がこう言っていたことを思い出す。「俺たちを怒らせると後が怖いぞ。マスコミを使って叩くからな」と。驚くべき傲慢な発言だ。しかし叩かれても失うものを持たない私にとっては無意味だ。
 かつてテレビが一般家庭に普及し始めた60年代前半に、評論家の大宅壮一はこれを一億総白痴化だと評した。それにならって今日のテレビを論ずるとさしずめ一億総評論家の感がする。どの時事番組を見ても、専門家、アナウンサー、政治家、芸能タレントが入り混じって好き勝手な評論を言い合っている。
 私はその風潮を一概に否定するものではない。「世間に知恵がついてきて、やりにくくなってきた」。これは外務官僚時代の同僚が私の前で語った言葉である。しかしこれは外務官僚に限ったことではない。あらゆる省庁の官僚、いや政治家を含めた権力者すべてに共通した本音であろう。彼らが一番困るのは、情報が一般国民に共有されることによって自分たちの特権が失われることである。すなわち情報を独占することによって仕事の質の低さを覆い隠して来た、それが出来なくなって仕事に厳しさが求められるようになってきた。日常茶飯事のように表面化している今日の数々の醜聞は、当たり前のように行われてきたずさんな仕事の実態が、情報公開や内部告発の一般化によって表面化しただけのことだ。だからメディアが情報を視聴者に提供し、それについて誰もが勝手なことを論じ合う風潮は、それ自体は歓迎されるべきである。
 しかしである。昨今のテレビに限って言えば大きな弊害がある。はじめから意図して作られた醜悪な討論番組はもちろん言語道断であるが、それはまだ罪は軽い。番組を作る方も、出演者も、ふざけた娯楽番組であるということを承知の上で、仕事の為に、あるいは売名で、あるいは高額なギャラほしさのために、身を貶めているからだ。見るほうもそれを承知で、馬鹿にしながら見るからである。
 問題は一見まじめな時事番組、報道番組における一億総評論家の風潮である。大騒ぎして政府批判をするくせに、権力者にとって真に都合の悪いとろにまでは決して踏み込まない。問題提起はするが、是正の為の追及を徹底的に行わない。国民の不満のガス抜き効果で終わってしまっている。それは結果として権力者に加担することにならないか。そういう気がしてならない。


Too Many TV Political Talk Shows But None of Them Really Confronts With The Government
 When we watch TV political talk shows, which are now flooding at every channel, it seems as if all of 100 million Japanese, not to mention journalists, politicians, bureaucrats, scholars but singers, entertainers, talents or even amateurs, become commentators.
 This phenomenon itself is not bad at all. As the knowledge and information be shared widely among people it is natural that people tend to express their view and criticize things. This can play the role of checking the wrong doing of the rulers.
 The frustrating thing of recent TV shows, however, is that commentators never reach the point of real criticism. If their comments end up with only absorbing the anger of the TV viewers they might support the rulers in a sense they stop indicting the ruler to the end. That is dangerous.
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