天木直人の公式ブログ

特殊法人の赤字を国民の負担で補填していた事実

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特殊法人の赤字を国民の負担で補填していた事実
   4月25日の日経新聞は一面トップで一大スクープを報じた。橋本行革の名の下に2003年度以降次々と行われた特殊法人の独立行政法人化の陰で、特殊法人が抱えていた繰越欠損を政府出資金で穴埋めしてチャラにしていた事を告発したのだ。今日まで54の特殊法人が49の独立行政法人に移行された。その特殊法人の繰越欠損総額はなんと12兆円に上るとう。
 そもそも特殊法人から独立行政法人へ移行した目的は何のためだったのか。それは、資金調達の国家保証を取り去り、納税義務を課して、特殊法人の効率性を民間企業の並みに高める事にあったはずだ。しかし官僚はその口実の陰で特殊法人のずさんな会計処理を隠蔽して処理しようとした。
   このようなからくりを国民の誰が知っていたというのか。その意味でこの日経のスクープの意義は大きい。ところが不思議な事に翌26日の他紙は一切後追い記事を書いていない。テレビも取り上げない。会計処理の問題は技術的過ぎてわからないからなのか。それとも問題の深刻さに気付いていないからなのか。 
  日経新聞は書いている。これまでこの事実は国民にまったく説明がなされてこなかった。その理由は、特殊法人から独立行政法人へ移行する際の設置法において、「資産から負債を差し引いた額を政府出資とする」と抽象的にしか書かれておらず、具体的な減資額(補填額)はもとより、減資の理由などが一切公表されなかったからだと。そしてこのいい加減さは、減資を行う場合は株主総会での特別議決など厳格な手続きが必要となっている民間企業と比較すれば、一目瞭然であるという。この問題は国会で追及することはできたはずだ。しかし日経新聞は、「与野党で議論された形跡はない」と書いている。
  私は期待する。今後いずれかのメディアがこの問題を取り上げて、国民にわかりやすく説明してくれる事を。我々はこの日経の記事の反応がどう発展していくか、注意深く監視していかなければならない。
  官僚が独占する立法権とその解釈・運用に関する裁量権の大きさによって、これまでにどれだけ多くの不合理な事が国民の知らない間に行われてきたことであろうかと思う。それを見つけて糾弾する事こそメディアの使命である。この日経新聞のようにメディアの奮起を期待したい。
 
 
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