天木直人の公式ブログ

 イラク攻撃から5年たって、あらためて日本外交を検証する

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  イラク攻撃開始から5年たって、あらためて日本外交を検証する
  明日3月20日はイラク攻撃が始まった日である。特集記事が各紙で組まれている。しかしいずれもがつまらない。本気で検証するものがないからだ。
  あの攻撃が正しかったかどうかを議論しても意味はない。正しいはずはないからだ。
  自衛隊を派遣してまで協力した日本外交の是非を論じても意味はない。「対米追従」の一言ですべてが説明できるからだ。
  イラクや中東の現状が改善したかどうかは、毎日のニュースが伝える通りである。
 ほとんど意味のない特集記事の中で、ただひとつ、私が興味を持って読んだのは、19日の毎日新聞の、「主要国の中で、日本の指導者だけが『誤り』を認めず、孤立が際立っている」、という記事である。
  ここに日本外交の空疎さが象徴的にあらわれている。事はイラク問題だけではない。すべての日本外交に通底する嘘の外交である。外務官僚に任せてきた日本外交の行き詰まりである。
  以下は私の言葉ではない。上野央絵という記者の言葉を抜粋、引用したものである。
  ・・・ブッシュ米大統領がイラクの大量破壊兵器に関する情報の多くが誤りだったと認めた05年、「盟友」小泉純一郎首相(当時)は、「国連決議に沿った判断。イラクが大量破壊兵器はないと証明すれば戦争は起こらなかった」とし、安倍晋三前首相もそれをなぞった。両首相と異なる外交姿勢の福田康夫首相も、この点については国会で、「当時の情報はイラクにおける大量破壊兵器の存在を示唆していた。国連決議に基づく支持だ」と繰り返す。「日本は、大量破壊兵器があるから開戦を支持すると言ったことは一度もない。支持の前提が違う」というのが外務省の理屈だ・・・
  (しかし)イラク戦争をめぐって日本は奇妙な国際的「孤立」に陥っている。開戦を主導した米英が「大量破壊兵器はなかった」と認め、「誤った戦争」との認識が(国際社会に)定着しつつある中、要請を受けて協力した日本は依然「開戦を支持したのは国連安保理決議に基づく正しい判断だった」という強弁を5年間貫いている・・・
  (前提となった重大事実に誤りがあり、各国の立場や国際環境が変わっても、なお同じ理屈にしがみつくかたくなさは、)かえって開戦支持の本質が「対米追従」に他ならなかったことを浮き上がらせている。
  今では外務省幹部さえ、「北朝鮮の拉致問題でお世話になっているから、米国がやると決めたのに日本が支持しないわけにはいかないという政界の空気があった」と語るほどだ・・・
  だが、自民党国防族からも「海上自衛隊のインド洋給油が『ガソリンスタンド』ならば、イラクでの空輸は『無料バス』。もうやめてもいい」という本音が漏れる・・・
  17日の日経新聞において、パク・トウジンコリア国際研究所所長という人が、「米朝が接近するときは日朝は進展しない。それが北朝鮮の外交戦略だ」と述べている。この記事を読んだ時に、上記の上野記者の書いた外務省幹部の言葉を思い出した。 「北朝鮮の拉致問題でお世話になっているから・・・支持しないわけにはいかない」、という考えまでもが、間違っていたのである。日本外交のすべてが間違っている。
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