天木直人の公式ブログ

 在沖縄海兵隊移転を名目に米国との国際協定を急ぐ外務省の暴走

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 今日のブログはこのテーマで決まりである。あまりにも重要な問題であるにもかかわらず、誰も本当の事を言わない、書かない。だから私が指摘する。
 きょう1月28日の読売、毎日に一段の小さな記事が出ていた。その内容は「外務省は27日、米政府との間で近く『在沖縄海兵隊のグアム移転協定』を締結し、通常国会で承認を求める方針を正式に決定した」という記事である。
 朝日新聞は2段の見出しで少し詳しく書いていた。・・・米軍再編計画に盛り込まれた沖縄駐留米海兵隊のグアム移転について、日本側の財政拠出の上限を28億ドル(訳2500億円)と明記し、米側に目的外使用を禁じる協定を日米間で結ぶ。2月上旬にも日米間で協定に署名し、今国会に承認案を提出する方針。外務省幹部は「グアム移転では日本が多年度にわたって財政支出する・・・ため協定を結ぶことにした・・・などと書いていた。それでも、これでは一般国民は何もわからない。
 これだけ重要な事柄が急に出てきて、かくも小さな扱いで済まされようとする。そうさせてはならない。この問題はこれから大きく新聞でとりあげられていかなければならない。その為にこのブログで問題提起をしておく。
 日米間の最大の懸案は、あの小泉首相が守屋次官を使って強引に推し進めた米軍再編に関する日本の対米協力を、どうやって進めていくかである。
 「負担の軽減と抑止力の維持」の双方を達成するという、およそ矛盾に満ちた小泉元首相のキャッチコピーの正体は、沖縄海兵隊の削減という目くらましの一方で、在日米軍の機能を強化することにあった。しかもその経費を日本が大きく負担する形で。
 その一つが沖縄の普天間基地移転であり、沖縄海兵隊のグアム移転である。米国はすべてがパッケージで合意されているから普天間基地移設の変更は1インチも変更できない、それを変更すれば海兵隊の削減も白紙に戻す、などと脅かし、常に日本政府に圧力をかけてきた。
 おまけに沖縄海兵隊のグアム移転も、日本のためではない。もともと沖縄に大量の海兵隊を置いておく必要性は米軍の戦略上からももはや無いのだ。日本に恩を売る振りをして、その経費を日本に押しつけようとするものなのだ。
 しかもその経費は1億とも3億ドルとも言われ、積算根拠や日米分担の割合など、一切が国民に知らされていない。
 この厄介な問題を、国際協定をつくって一挙に解決してしまおうとするのが今日の新聞報道の裏でおこなわれようとしている事なのである。
 これは単なる沖縄米軍グアム移転に関する国際協定ではない。あたらしい日米安保条約ともいうべき重要な条約である。それを在沖縄米海兵隊移転という、あたかも在日米軍が削減される結構な話であるかのような名前をつけてごまかし、一気に片付けてしまおうとするのが政府、外務省の意図なのである。
 しかも民主党が政権を取るまえに署名、国会承認を行なおうとする。政局が混乱し、国会がまともに機能しないうちに、このような重要な条約を急いで作ってしまおうとする。
 おそらく米国の強い希望によるのだろう。民主党政権ができることが確実になったと判断した米国は、民主党の対米政策に疑問を抱き、その前に協定を作ってしまえというわけだ。
 面倒な事ははやく片付けたいと思う政府、外務省も、米国と見事に利害が一致する。
 さて民主党はどう出るか。むしろ厄介な問題は自民党政権のうちに片付けておいたほうが楽だ、と考えてこれを黙認するのかもしれない。そうなればあっさりとこの重大な新日米安保条約は成立する事になる。
 民主党の護憲勢力はどうでるのか。共産党や社民党はどうでるのか。混迷する政局に、またあらたな問題が浮上してくるかもしれない。
 いや、この日米新安保条約がいきなり出てきた背景には、自民党生き残りのための深謀遠慮があるのかもしれない。民主党分断、野党分断の高等戦術かもしれない。政界再編、保守大連立の思惑があるのかもしれない。
 日本の政局の裏にはつねに米国の影がつきまとう。
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