天木直人の公式ブログ

 イラク情勢が混乱するのはこれからだ

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 オバマ政権の誕生によって,日本のメディアの関心はイラクからアフガンへ移りつつある。あたかも米国のイラク攻撃は過去のものとなったかのように。
 しかし、それは大きな認識不足だ。イラク情勢は米軍が占領をやめたとたんに、待ってました、とばかり混乱する。だから米軍もそう簡単には撤兵できない。
 その事を象徴するような記事が1月29日の読売新聞にのっていた。1月31日に行なわれるイラク地方選挙は混乱が必至であるという。その理由はイラクの宿命ともいうべきシーア派、スンニ派、クルドの分裂、対立が今後ますます表面化するからだ。おまけに彼らはそれぞれ民兵組織を有している。
 「イラクを壊す事は米国にとっては朝飯前だが、イラクを安定化させる事は米国には絶対出来ない」
これは米国がイラクを攻撃しようとしていた2003年当時に、レバノンの国民が口を揃えて言い合っていた言葉である。それはまたアラブの人たちの共通の認識であった。
 見ているがいい。その言葉がこれから証明されることになる。オバマ政権はアフガンとイラクの双方で「テロとの戦い」を続けなければならなくなる。そしてアフガンにおける「テロとの戦い」は当然のことながらパキスタンを巻き込むことになる。
 おまけに、それらの戦いの元凶であるパレスチナ問題はますます混迷の度を深めていくだろう。
 中東情勢はオバマ大統領の登場によってもたらされた「チェンジ」の期待とは裏腹にこれから深刻になっていく。それを示す言葉が、米国傀儡政権の指導者から発せられるようになった。
 アフガンの米国傀儡であるカルザイ大統領は、誤爆という名のアフガン市民の殺戮に対し、「米軍機を叩き落したい」と語ったという(1月26日毎日新聞社説)。
 パレスチナ自治政府ファタハの米国傀儡であるアッバス議長は、「イスラエルは平和をほしがってはいない。そうでなければガザ攻撃などしなかったはずだ」と27日の記者会見で本音を漏らしたという(1月29日朝日新聞)。パレスチナ問題がいつまでたっても解決しないのは、イスラエルが、自分たちの存在を示すために常に戦争状態を保っているからだ、というのはアラブ大衆の共通の認識である。
  傀儡政権の指導者からこのような言葉が出るようではおしまいだ。何もわかっていない日本の落第政治家安倍晋三氏は、イラクを訪問しタラバニ大統領と会談したという報道が29日の各紙に出ていた。その会談で安倍氏は「今後はビジネス関係、とりわけ石油などエネルギーの分野で関係を強化したい」などと述べたと言う。
  とんだピントはずれだ。もっとも、そういう日が一日もはやく来る事を私はこころから願う。
  
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