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天木直人のメールマガジン 要約 2月7日ー9日分

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天木直人のメールマガジン 要約 2月7日―9日分
 2月7日発行 第0043号
 もはや私は朝日新聞に期待しない
 最近の朝日新聞の社説の体制化は目に余る。2月5日の日刊ゲンダイは、「赤っ恥!朝日新聞の迷走社説」と題して、「かんぽの宿」疑惑に関する朝日の社説の変節ぶりを糾弾していた。オリックスへの一括譲渡に「待った」をかけた鳩山総務相を「不当な政治介入だ」と徹底的に批判した(1月18日社説)のに、その後疑惑報道が相次いだとたん、1月31日の社説で「談合のような不正や不適切があれば話は別だ」と軌道修正した。
 朝日の社説の劣化はこれだけではない。甘利総務相と谷人事院総裁のバトルに見られる公務員改革についての2月4日の社説は「拙速では改革がゆがむ」という見出しの下に、麻生首相のわたり禁止の発言を批判し、「世間受けを狙った公務員たたき」だとか、「優秀な人材が集まらなくなる」だとか、まるで官僚が聞いたら泣いて喜ぶ公務員改革反対ぶりだ。
 1月28日の社説では、オバマ大統領のグアンタナモ収容所閉鎖発言を歓迎する一方で、
「釈放された拘束者がアルカイダ幹部となり爆弾テロにかかわるようになれば危険だ」、「この機会に反テロで国際的な連携を再構築していこう」、などと書いている。これは米国の言い分と同じだ。その米国に従属する外務官僚と同じ立場だ。 
 朝日新聞はもはやリベラル紙の雄ではない。エリート意識に固まった記者たちが幹部を占める、権力側に立つ新聞だ。
  2009年2月8日発行 第0044号
 質問主意書を正しく使って政治を変える
 2月7日の毎日新聞を読んで驚いた。政府はソマリア沖の海賊について実態を把握していないというのだ。これでどうして海上自衛隊の派遣を決定できたのか。この事は民主党の平岡秀夫衆院議員の質問主意書に対する政府答弁書で明らかになった。
 私は、もうずいぶん前のブログで、質問主意書は、使い方によっては野党議員の最強の武器となる、と書いた。そのメッセージが伝わったと見えて、それ以来質問主意書を使って政府の答弁を引き出す国会議員がてきめんに増えた。
 問題は政府の答えが不十分であることだ。そしてそれを質問した野党議員も、そんな不完全な政府答弁に怒る事なく、更に質問を繰り返すこともなく、終わってしまっている事だ。野党議員は厳しく追及すべきである。満足のいく答えを引き出すまで、何度も何度も、質問主意書を続けるべきだ。そしてそれを国民に知らせるべきだ。
 無所属議員よ。いっそのこと新党「質問主意書」党を立ち上げたらどうか。不勉強な議員のつまらない国会質問より、正しい質問主意書のほうがはるかに効果的であり、政府・官僚を震撼させる事となる。 国会議員一人でも、その意思と能力があれば、質問主意書を正しく使って政治を変えることができると思う。
 2009年2月8日発行 第0045号
 郵政民営化を否定した麻生発言の衝撃度
  麻生首相が5日の衆院予算委員会で郵政民営化を否定する発言をした。麻生首相の事だから軽率に発言したのだろう。また発言を修正して、腰砕けに終わる事になるだろう。
 しかし、今度ばかりは麻生首相に頑張ってもらいたい。小泉改革は間違いだ。郵政民営化は間違いだと、突っ張ってもらいたい。そうすれば今の政局に激震が走る。小泉改革を支持してきた大手メディアの横面をひっぱたく事になる。
 私は政権交代を望む。そしてこのままいけば民主党中心の政権交代が起きる。しかし民主党単独政権であれ、野党連立政権であれ、どのような政権が出来てもすぐに行き詰る。それは安全保障政策で小沢民主党が分裂するからだ。小沢民主党と福島社民党との矛盾も表面化するからだ。
 そして自民党だ。自民党は郵政民営化問題で間違いなく分裂する。小泉一派が怒り出す。
 このような政治状況であるからこそ、来年は再び総選挙があると言われている。衆参同日選挙だと言われている。政界再編が落ち着くまでには、さらに何度も総選挙を繰り返さなければならないとまで
言われている。そうであれば早く政界混乱が起きたほうがいい。もはや今のような混迷政局で何年も日数を費やしている余裕は今の日本にはない。
 麻生首相には小泉改革のシンボルである郵政民営化の是非を国民に問う形で解散・総選挙してもらいたい。そうすれば政局は一気に混乱する。政界再編が早まる。それでいいのだ。
  2009年2月9日発行 第0046号
 ヒラリークリントン国務長官の訪日がそんなにめでたい事か
  2月6日の東京新聞「本音のコラム」でノンフィクション作家吉田司が書いていた。 「・・・ブーツ・オン・ザ・グラウンドとか言われ自衛隊がイラクへ出兵したが、そのイラク戦争は間違っていた。ヒラリーは日本を間違った戦争に導いた同盟責任を謝罪してから入国すべきだろう。彼女の目的がアフガンへの
自衛隊再出兵命令なら、くそくらえだ・・・」
 そのとおりだ。
 しかし日本政府と外務官僚は在沖縄海兵隊のグアム移転に関する協定に署名し資金援助を約束する。パキスタン支援国際会議を日本で開催しますといって米国のテロとの戦いを助ける。ヒラリー国務長官は日本で真っ先に米軍横田基地にいく。日本の航空自衛隊を指令する場所だ。
 ヒラリー国務長官の訪日は何から何まで戦争がらみの訪日だ。日本がそのご機嫌をとって一方に負担するお土産ばかりだ。そんな訪日がめでたい事か。
 2009年2月9日発行 第0047号
 もう一歩踏み出す事の重要性
  2月9日の早朝のNHKニュース「おはよう日本」で日本のNGOグループが、イラクで癌におかされた女の子たちが書いた絵をあしらった包装紙でバレンタインチョコレートを販売しているというニュースを放映していた。
 それを見て衝撃を受けた。怒りを覚えた。癌で足を失った女の子が自分の姿を描いた絵が映し出された。笑顔のかわいい女の子だった。日本から贈られた義足をつけて歩けるようになったと喜んでいた。しかしやがてその子は癌で死んでいった。これは重大な事だ。これはとんでもなく悲惨なことだ。 このようなこどもたちがイラクに大勢いるという。それが米軍の使った劣化ウラン弾の犠牲者である事は明らかだ。
 チョコレートを販売するNGOはかわいそうなイラクの子供たちを助けようと善意の活動を行っているに違いない。そのことを報じたNHKのディレクターはきっとそのような活動をするNGOを評価し、その活動を全国の国民に知ってもらおうと番組で流したに違いない。そしてNGOもNHKのディレクターも劣化ウラン弾を使った米国を批判しているに違いない。
 しかし、今一歩の踏み込みがない。米国は劣化ウラン弾の使用を即時中断せよ、という言葉はない。罪もないイラクの子供たちにこのような苦しみを与えた米国に対する、ほとばしる怒りは感じられない。
 それを観た視聴者は、皆私のように驚きと悲しみと怒りをおぼえたはずだ。しかし皆私のように、それを見た後何も行動を取らないに違いない。それは決して何もしなくてよいと思っているからではない。何かしたほうがいいと思っても面倒なだけなのだ。他の誰かがやってくれるからいいと思って自分を納得させているのだ。あるいは何をしていいかわからないのだ。そうしてまた何事もなかったかのように日が過ぎていく。このテレビが流したニュースのことも忘れ去ってしまう。その間にも劣化ウラン弾は使われ続けていく。罪もない人々が犠牲になり、泣きながら、苦しみながら、死んでいく。
 
 2009年2月10日発行 第0048号
 拉致問題を解決困難にした政府と外務官僚の罪
  アジア記者クラブという有志の組織がある。本物の情報を得たい、真実を知りたいと思うフリーランスのジャーナリストやそれを支持する有志数名が集まって1992年にはじまった組織である。今では177名の会員を擁するまでになったという。
   その「アジア記者クラブ通信」の最新号(09年2月5日号)が私の手元に送られてきた。そこに元拉致被害者家族連絡会の副代表であった蓮池透氏の本年1月の講演録が掲載されていた。読み始めてすぐに引き込まれていった。一気に読了した。
 この蓮池透氏の証言こそ、拉致問題の真実を語る、日本で存在する唯一の、超一級の外交資料である。拉致問題についてはこれまでに、様々な立場から、様々な思惑で、語られ、書かれてきた。それらすべての正しさと誤りを、蓮池氏の講演は指摘してくれている。
 このメールマガジンでそのすべてを紹介する余裕はない。(興味のある方はアジア記者クラブに連絡し入手してもらいたい。連絡先は 電話兼ファックス03-6423-2452 メール apc@cup.comである)。
 一言で言えば拉致問題を解決困難にしてしまったのは日本政府と外務省の対応の間違いにあったという事である。すべての始まりであった小泉訪朝とその結果発表された「5人生存、8人死亡」のシナリオが北朝鮮と日本が事前に結託してつくりあげたもので、平壌宣言に署名した上で国交正常化に突っ走ろうとした。そのシナリオを世論の声に押されて政府・外務官僚が変更した時点で拉致問題は解決困難になってしまったのだ。政府・外務省の罪は深い。政府・外務省のいう事を垂れ流してきたメディアの責任は大きい。
 
筆者からのお知らせ。
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