天木直人の公式ブログ

日米同盟の正体を明かした外務省OB 他

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 こういう記事を読むと腹が立つ 3月20日メルマガ第0110号要旨
 20日の新聞で、19日の参院予算委員会における民主党議員の質問振りが報じられていた。「外交・安全保障」の集中審議であったにもかかわらず西松建設の違法献金問題を巡る検察捜査批判に終始したというのだ。
 いま、国会で外交・安全保障問題に関して論じなければならない重大な問題は山ほどある。北朝鮮ミサイル発射問題に対する政府の対応はあまりにも不透明、かつ粗雑だ。在沖縄米海兵隊のグアム移転協定に関する政府・外務省の秘密外交が検証されなければならない。3月20日はイラク戦争開始6周年だ。米国民はもとより、世界中の批判の中でブッシュ大統領が去ったいまこそ、あの攻撃を支持してイラクへ自衛隊を派遣した日本外交の是非が国会で追及されなければならない。
 それなのに喜納昌吉の質問は何だ。いくら小沢問題が民主党の危機だといっても予算委員会の外交・安保の集中審議ぐらいはまじめにやれ。
 私は小沢民主党による政権交代を望む。今回の検察捜査についても批判的立場である。だからといって、私は政権をとった後の民主党に期待はしない。民主党が政権をとった時は、今度はその民主党を厳しく監視していく事になるだろう。
 そもそもこんな質問を許しているようでは民主党が政権を取る資格があるか疑わしい。
 イラク開戦から6年、あの戦争は何だったのか 3月21日メルマガ第0111号
 今から6年前の2003年3月20日、ブッシュの米国はイラク攻撃を始めた。この国の首相は「ブッシュ大統領は正しい」と世界に公言し、米国のイラク戦争に加担した。それから6年たった09年3月20日の大手新聞のなかで、イラク開戦6年を社説で取り上げたのは、わずかに東京新聞と毎日新聞だけであった。その中でもイラク戦争の総括が必要だと、次のように明確に書いたのは毎日新聞だけだった。
 「・・・日本はこの戦争をいち早く支持した。イラク戦争とは何だったのか。
たとえ遅ればせでも、国家としての総括を怠ってはならない」
  3月20日になったからといって、いまさらイラク開戦記念の社説を掲げる必要はないだろう、という声が聞こえてきそうだ。その通りである。おそらくメディアが3月20日にイラク戦争について書くのは今年が最後だろう。それでいい。
 しかし今年こそはすべての新聞は、米国のイラク攻撃を支持した小泉外交を総括、検証して、後世にその評価を残しておくべきだった。今年はブッシュ大統領が去ってはじめて迎えるイラク開戦記念日である。オバマ大統領が米兵のイラク撤退を宣言して迎えた初めてのイラク開戦記念日である。来年以降は、イラク戦争は完全に過去の出来事となる。だからこそその総括を行なう最後のチャンスなのである。
 米国のイラク攻撃が残したものは一体何だったというのか。おびただしい数の犠牲者と、その後に残された悲しみ、憎しみでしかなかった。いい事は何ひとつなかった。「イラクをサウディアラビアと並んで中東の米軍基地とする」という米国の目論みさえ叶わなかった。
 そんな米国の戦争に加担した日本外交は正しかったのか。「どこが戦闘地域か自分に聞かれてもわかる訳がない」と国会で言い放った小泉首相や、自衛隊のイラク派遣は憲法9条違反だったという名古屋高裁判決を、「そんなの関係ねえ」と一蹴した自衛隊幹部の、そんな不真面目、不誠実な物言いを放置したままでいいのか。そんな事で後世の世代に説明責任が果たせるのか。
 ごまかしの外交を引きずったままでは、正しく、強い外交ができるはずはない。政権交代が起こったならば、是非ともイラク攻撃を支持した旧政権の外交を総括してもらいたい。外交もまた心機一転して出直さなければならない時が来ている。
 よみがえる外交機密費流用事件 3月22日メルマガ第0112号要旨
 2月26日の週刊文春にジャーナリストの山口和夫氏が、01年前に世間を揺るがした外交機密費流用事件を鮮やかによみがえらせてくれる記事を書いていた。この事件に関与していたとされる外務省幹部たちが、ほとぼりがさめたとばかり最近の人事で続々と要職に復帰しつつある、という記事である。
 この記事を見落とさない人物がいた。外務省批判では右に出る者がいない佐藤優氏である。彼は発売中の週刊アサヒ芸能3月26日号のみずからの連載コラム「有事 ニッポン!」の中で次のように書いていた。
 「外務省が腰を抜かすような恐ろしい情報がある。2月26日発売の週刊文春の記事だ・・・松尾事件は外務省の組織犯罪であると筆者はにらんでいる・・・筆者が知る範囲でも松尾氏のお世話になった外務官僚は何人もいる・・・松尾事のとき警視庁捜査二課の責任者であった萩生田勝氏は以下の証言を残している、『私は、松尾から外務省の上級幹部に必ず現金が行っていると睨んでいました』(萩生田勝著 警視庁捜査二課 講談社 259頁)。筆者も萩生田氏の見立ては間違えていないと思う・・・」
 そうなのだ。松尾事件の深刻さは、それが単なる会計担当官の横領事件ではないところにある。歴代の外務省事務次官以下本流を歩む幹部のすべてが関与していた組織犯罪の疑いが強いところにある。それを外務省が組織をあげて隠蔽し、国家権力もメディアもそれを見逃したところにある。なにしろ渦中の人物の一人は天皇陛下側近の宮内庁侍従長の職に天下っているという驚くべき現実まで放置されているけじめのなさだ。
 民主党が政権交代を果たした暁には、是非この外務省機密費問題の真実を解明し、国民の前に明らかにしてもらいたい。それはまた外務省の為でもある。正しく、力強い外交をするためにもけじめは必要だ。
 日米同盟の正体を明かした外務省OB 3月22日メルマガ第0113号要旨
 驚愕の本がまたひとつ出た。元駐イラン大使であり現防衛大学校教授の孫崎享氏の手による「日米同盟の正体 迷走する安全保障」(講談社現代新書)という近刊書である。
 この本の何が驚愕なのか。それは、日本を守ってくれているはずの日米安保体制(日米同盟)が、国民の知らない間に、完全に米国の戦争協力の道具に変えられてしまっている現実を白日の下にさらしたからだ。
 この本の何が驚愕なのか。それは、国会承認条約である日米安保条約が、2005年10月29日の「日米同盟:未来のための変革と再編」という一片の行政合意で、いとも簡単に否定されてしまった事を国民に教えたからだ。法秩序の下克上だ。
 この本の何が驚愕なのか。それはもはや米国にとっての唯一、最大の脅威は、中東の「テロ」であり、これからの日米同盟とは、米国の「テロ」との戦いに日本がどうやって協力させられていくかという事でしかない、その事を明らかにしたからだ。
 
 この本を書いた孫崎氏はキャリア外交官として任期をまっとうした元外交官だ。国際情報局長という幹部職を経歴し、駐イラン大使を最後に退官した後は、防衛大学校へ天下って今日に至っている人物である。その経歴を考えるとまさしく権力側に身を置いて、権力側について飯を食ってきた要人である。日本政府の安全保障政策を担ってきた一人である。その彼が、日本の国是である日米安保体制の正体を明らかにし、もはや日米同盟は空洞化していると公に宣言したのだ。これを驚愕と言わずして何と言うのか。
 おりしも今日3月23日の各紙は、22日に神奈川県横須賀市で開かれた防衛大学校の卒業式の模様を報じている。そこで麻生首相は、相も変わらず日米同盟の強化を訴えている。その光景を報じる写真の中に、あのブッシュの戦争を支持し、この国をブッシュの戦争に差し出し小泉元首相の姿がある。おまけに来年2010年には日米安保条約改定50周年記念を迎え、政府、外務省の手によって盛大な日米同盟万歳の合唱が繰り返されようとしている。
 壮大な茶番劇である。この本をきっかけに、日米同盟見直しの論議が起こらないとウソだ。対米従属から永久に逃れられない。この国に将来はない。
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