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 日米首脳会談を報じる記事のうすら寒さ

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□■    天木直人のメールマガジン 2010年6月29日発行 第225号
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     日米首脳会談を報じる記事のうすら寒さ     
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 菅直人首相とオバマ米大統領との初めての首脳会談が開かれた。
 これを評して「オバマ大統領とは個人的関係を築けた」(仙谷由人官房長官 29日日経)と言わざるを得ないのは身びいきの常としても、それを報じる報道はどこか冷ややかだ。
 菅直人首相の対米従属外交を批判する私は、このような首脳会談に価値を認めない。
 しかし、日米同盟を重視する立場のメディアでさえも手放しで評価していないのなぜだろう。
 それはもちろん普天間基地合意のツケが重くのしかかっているからである。
 日米首脳会議では日米同盟深化を確認し、その証としての普天間基地合意の着実な実施を確認したという。
 その事によってギクシャクした日米関係をひとまず修復したという。
 しかし、今度こそ、その約束を実行に移さなければならない。さもなければ鳩山首相以上に米国を怒らせる事になる。
 その一方で沖縄住民の反対は収まらない。
 この矛盾を皆が感じているから日米首脳会談を手放しで評価できないのだ。
 しかしもう一つの理由がある。
 それは日本の首相が米国の大統領の前で本音を語っていない、語れない、というもどかしさである。
 菅直人首相一人の問題ではないのだ。
 それを皆が知っているから日米首脳会談そのものを素直に喜べないのだ。
 なぜ日本の政治家はかくも米国人の前に出れば従順なのか。
 野党政治家として舌鋒鋭く政府や官僚に迫り、首相になった今も攻撃的な論客である菅直人首相も、米国の前では借りてきた猫のごとくだ。
 それに答えてくれる記事があった。
 少し前の新聞記事になるが6月17日の毎日新聞「発信箱」で論説委員の布施広氏がこんな事を書いていた。
 「・・・米国滞在が長い国際政治アナリスト、伊藤貫氏によると、日本の『大物』政治家たちは、米国人の前に出ると『子供のようにはしゃいだり』、『乙女のようにシャイ』になって米政府の言いなりになってしまうことがあるそうだ(「中国の核が世界を制す」PHP研究所)」、と。
 この文章を読んで私は即座に思い浮かべた文章がある。
 元日本共産党の参院議員であった故吉岡吉典氏がその著書「日米同盟と日本国憲法」(下町人間総合研究所)で次のように書いていた。
 すなわち鈴木善幸内閣の防衛庁長官であった伊藤宗一郎議員(後の衆院議長)が1982年に訪米して日米防衛首脳協議を行なった時の事だ。
 その時のことを振り返って伊藤防衛庁長官は政界雑誌「政界春秋」1983年9月号に次のような告白をしていたという。
 「この時アメリカが日本に迫ったことは、すさまじいものだった・・・これには私もたじたじでしたよ」、と。
 
 情けない話だがこれが日本の政治家の実態だ。
 そして布施論説委員は「発信箱」で更に次のように書いていた。
 「この驚くべき証言に誇張はあるまい。私もワシントン在勤時、日本人と米要人の会合を何度か仲介したが、日本人は厳しい質問もせず、和気あいあいたる談笑で満足するのが常だった」、と。
 そして続ける。
 「はしゃぐのも、シャイになるのも、和気あいあいを殊更重んじるのも、重圧ゆえである。訪米した小泉純一郎元首相がブッシュ大統領の前で突然、プレスリーのまねをして周囲を驚かせたのも、その一例に思える」、と。
 しかし、米国人の前で物を言えないのは政治家だけではない。官僚もメディア関係者も財界人も、みなそうではないのか。
 それを布施論説委員も次のように遠まわしに認めている。
 「日本人は、米国人の前で自然に振舞えない傾向があるようだ・・・達者な英語で米国人と渡り合う人も確かにいるが、一般的に日本人は米国人と対等に向き合うことに居心地の悪さを感じるかもしれない」、と。
 そして最後にこう締めくくっている。
 だからと言って「緊密で対等な日米同盟関係」と言って何が悪いのか。参院選を前に『分相応な日米関係』へ軌道修正するのも変な話だ、と。
 違う。
 この勘違いこそ、いつまでたっても日本が正しい対米外交が出来ない最大の理由である。
 米国との外交の基本は「対等」かどうかではなく、「自主、自立」なのだ。
 日本国民のために当たり前の事を言う、その自主、自立した考えがない限り、誰が日米首脳会談をやっても同じ事になる。
 日米首脳会談を報じる記事はいつも薄ら寒いものになるのだ。 
                                  完                                                 
 以下の通りご案内します。
1. 講演会
日時 6月30日(水) 午後7時─8時半
場所 県市町村自治会館
   鹿児島市鴨池新町7-4
演題 民主党政権の対米外交を斬るーさらば日米同盟
参加無料、誰でも参加可
申し込み先
 鹿児島県保険医協会 電話 090-254-8662
           メール kahokyou@yahoo.co.jp
2.「さらば日米同盟」サイン会
  日時 7月1日(木) 午後5時─6時
  場所 ジュンク堂書店鹿児島店
     鹿児島市呉服町6-5
     マルヤガーディンズ5・6階
     電話 099-216-8838
3.講談社G2ウェブサイトにおいて「さらば日米同盟」出版についての
インタビュー記事が配信されています。
 G2ウェブサイトへのアクセスは次の通りです。
 http://g2.kodansha.co.jp/
 
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