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米海兵隊訓練の徳之島移転断念スクープが意味するもの

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7月20日の読売新聞が一面トップでスクープを掲載した。
 それは、5月末に日米間で合意したはずの「米海兵隊訓練の一部を徳之島へ移転する」という方針を、日本政府が白紙に戻す方針を固めたという記事である。
 その理由として、読売新聞はこう書いている。
 「・・・厳しい財政事情を背景に、歳出を抑制するよう菅首相が大号令をかける中、米軍基地問題でも例外なく見直しを打ち出す必要に迫られた事が大きい・・・地元説得のメドが立たないことも、財政当局を説得できない理由となっている・・・」
 この理由は一見もっともに聞こえる。嘘ではない。
 しかし本当の理由はもっと根深い。
 米国が徳之島移転を決して歓迎していないのだ。そんな米国の無理難題に日本が振り回されているのだ。
 もともと米国は徳之島の如き辺鄙な場所に訓練場所を移転することには消極的だった。
 それを、沖縄負担軽減を最優先する鳩山政権が内政上の理由から思いつきで徳之島分散を口にした。
 それなら日本側で米国の言うとおりの施設整備を整えろと米側が要求した。
 十分な合意のないままに日本側は5月末の日米共同声明を急いだ。
 「沖縄県外への移転を拡充する」という表現をとりつけ、具体的場所として「徳之島」明記をすることには成功したが、米側は「適切な施設が整備されること」という条件を明記させることを忘れなかった。
 この曖昧な合意は、来年度の予算要求までにははっきりさせなければならない。
 おりから参院選挙と民主党政権の敗北による政治不在である。すべては官僚に丸投げだ。
 選挙や政局とは無関係の日米外務・防衛官僚たちは、その間にも日米合意を実施するための協議をずっと重ねてきた。
 しかしその協議は下っ端官僚の間の協議であるから、米国の一方的な要求を日本が飲まされるだけの協議である。
 年に数回あるかないかの訓練のために総額1000億円にも上る整備費など、さすがに日本国民は許さない。
 官僚から報告を受けた菅直人首相や政権首脳は、参院選の惨敗と国民の批判の前にさすがにこんな無駄遣いを認めるわけにはいかない。
 これが読売新聞のスクープ記事の背景である。
 鳩山首相はもとより菅直人首相にとっても普天間問題は命取りになりそうだ。
 民主党の代表選挙とか政界再編などといった内政上のどの問題よりも真っ先に、8月中には辺野古沖代替施設の建設工法決定の期限が来る。
 ただでさえ沖縄住民の反対があるのに、徳之島一部移転が白紙になった事によりすべてがまた沖縄に皺寄せされる。沖縄の怒りはいやます。
 読売新聞の記事は「政府は本土にある自衛隊基地の活用を再検討する」と書いているが、そんな事を強行すれば菅政権は頓死だ。
 日米同盟堅持の方針を続ける限り、いかなる政権も、誰が首相になっても、日本は米国の圧力に潰されることになる。
 日米同盟から自立しないかぎり日本の政治はいつまでたっても不安定だ。国民のための政治は永遠に実現しない。
 今度の徳之島移転断念は、5月末に決めた日米合意をいとも簡単に破ることができる事を証明した。
 この機会に菅民主党政権は日米合意を白紙に戻し、沖縄県民の声に耳を傾けて米側に沖縄からの撤退を求めるべきだ。
 そうすれば国民は菅政権を見直す。日本に安定政権ができる。国民のための政権ができる。
 簡単な事である。
                          
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 当日のプログラムは以下の通りです。
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日時 8月8日(日)
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場所 赤坂区民センター大ホール
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参加 無料(予約の必要はありません。直接会場へお越し下さい)。
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