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 日本の調査捕鯨を正当化する社説を掲げた読売新聞

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 きょう7月15日の読売新聞が日本の調査捕鯨を正当化する社説を掲げた。
 読売新聞がこのような社説を掲げたのは、いうまでもなくハーグの国際司法裁判所で行われている裁判を念頭においてのことだ。
 すなわち日本は豪州に国際捕鯨取締条約に反して商業捕鯨まがいの事をやっていると訴えられ、先月26日から口頭弁論が行われてきた。きょう7月15日から日本側が最後の主張を行い、あす7月16日に結審する。
 判決は半年後とされている。そして国際司法裁判所は第一審制であるからその判決ですべてが決まる。読売新聞は日本の勝訴に終わることを期待してこのような判決を掲げたのだ。
 しかしこの読売新聞の社説は語るに落ちた内容だ。
 「鯨類のすべてが神聖で、絶滅の危機にあるのか。感情的な背景はわかるが、法的・科学的には理解できない」とした日本側の抗弁をそのまま繰り返している。
 しかし日本が提訴された理由はそこにはない。
 捕鯨そのものの是非はこれまでに十分の議論され、その結果調査捕鯨だけは認めるという形で国際捕鯨取締条約が1986年に結ばれた。
 今度の提訴は日本がその調査捕鯨を逸脱して商業捕鯨まがいの事をしているから提訴されたのである。
  そして日本側はこの提訴理由に対する明確な反論をしていない。 読売新聞の社説もまた明確な反論をしていない。
 それもそのはずである。したくても出来ないのだ。
 それどころか日本政府は国際捕鯨取締条約に違反している事を認識していながらその網の目を潜ろうとしてきたのだ。
 おりからロンドン発共同が次のようなニュースを配信していた。すなわちアイスランドの地元紙はドイツの税関当局が北部ハンブルグの港で、アイスランド発日本行の貨物船が積んでいた鯨肉をアイスランドに返送することを命じたと(7月14日産経)
 国際司法裁判所がまともな判断をするのなら日本の敗訴で終わることになる。そして日本の調査捕鯨はx中止に追い込まれることになる。
 日本が国際司法裁判所(ICJ)の訴訟の当事国になるのは国際司法裁判所が1945年に発足して以来初めてだという。
 おりしも領土問題で日本は国際司法裁判所に訴えようとする議論がなされている。
 そのような重要な問題で日本の国益を争うなら納得が行くけれど、調査捕鯨違反で訴えられて、しかも敗訴濃厚だ。
 これは日本外交の敗北であり、戦略ミスである。
 読売新聞の社説が書くのはまさしくその事だ。
 水産官僚の肩を持って間違った社説を掲げるようでは読売新聞は大手メディアの資格はない(了)
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