天木直人の公式ブログ

小池共産党議員の質問で中断した安保特別委の持つ重大な意味

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 きのう8月11日に開かれた参院安保特別委は、小池晃共産党議員の質問がきっかけで中断し、再開されないまま散会した。


 きょう8月12日の各紙が報じるその理由はこうだ。


 すなわち、小池議員が今年5月末に防衛省統合幕僚監部が作成したとされる内部資料を入手し、それをかざして、厳しく迫った。


 安保法制案が国会で成立する前から、その法案を前提とした克明な自衛隊部隊の再編計画が自衛隊制服トップによってつくられていた。これが事実なら大問題ではないかと。


 ところが中谷防衛大臣はこの資料の存在を曖昧にしたまま、答弁を逃げた。


 これに対し小池議員は、こんな重要な問題にまともに答えないなら、これ以上質疑を続けても意味がないと質疑をボイコットした。


 そして、審議再開の調整がつかず、特別委を散会せざるを得なかったというのだ。


 この小池議員が提起した問題と、それに対する中谷大臣の答弁拒否は、これまでさんざん繰り返されて来た野党議員のパフォーマンス質問と、それに対する安倍政権の答弁拒否の茶番劇とは、本質的に違う。


 この国の安全保障政策が、法令や国会審議を無視して、官僚によってどんどんと先行している深刻性を見事に衝いた重大な質疑・応答だ。


 実は、同じ様な質疑・応答が以前にも行われたことがあった。


 やはり同じ参院安保特別委で、山本太郎が他人の受け売りのような誰でも言える質問を一方的にまくしたてた後で、社民党の福島議員が質問したことがあった。


 安保法制案が成立もしていないのに、集団的自衛権行使そのものである米軍と自衛隊の合同軍事演習が先行してるのは大問題であると。


 しかも、そのような日米合同軍事演習は、集団的自衛権の閣議決定や安保法制案の議論が起きるはるか以前から行われていた。これは大問題ではないかと。


 驚いたことに、中谷防衛相はそれを平然と認め、開き直った。


 私はたまたまこれをテレビで見ていたのでよく記憶しているのだが、このやり取りは、即座に国会質疑が中断されてもおかしくないほどの深刻な質問と、ふざけた答弁であった。


 かつての社会党なら政権を追い込む事が出来るほどの質問だったが、悲しいかな今の社民党はあまりにも無力だ。


 この国の外交・安保政策の最大の問題は、安保法が違憲かどうかという問題ではない。


 憲法や法律がどうであろうと、誰が総理でも、どの政権であっても、憲法違反の米国との軍事協力が、官僚や制服の手で、国民の知らない間に、いやほとんどの政治家さえも知らない間に、歯止めなく進行しているという事である。


 その深刻性を厳しく提起できるのは共産党や社民党(旧社会党)だけだ。


 しかし、いくら共産党や社民党が、正しく、重大な追及をしても、与党もメディアも国民も相手にしない。


 左翼イデオロギーという言葉で一蹴されてしまう。


 これこそが深刻なこの国の限界である。


 いつの日か、自民党に対抗できる国民政党があらわれて、共産党や社民党とともに、自民党と官僚が支配するこの国の暴政に歯止めをかける。


 日米安保体制では日本は浮かばれない事を、政治に無関心な、どちらかといえば左翼嫌いの声なき声の一般国民に気づかせる。


 そういう日本にしなければいけない。


 新党憲法9条構想が意図するものはまさしくその事である(了)


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