天木直人の公式ブログ

台湾総統選が教えてくれる事

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台湾の総統選で、中国からの自立を訴える民進党の蔡英文氏が大勝した。

この台湾の選挙結果から我々が学ぶべき国際政治の教訓は何か。

それは自立(主権)を願う民衆の心を力で押さえつける事は出来ないという事である。

しかも、それがイデオロギー対立から来ているとすればなおさらだ。

すなわち、国政政治における民主化の動きを、政治力や、ましてや軍事力で、抑えることは、出来ないし、逆効果だということだ。

中国共産党の習近平主席が、かつてない国力を誇り、一つの中国を既成事実化しようとする中で、独立派がここまで大勝したことは象徴的だ。

中国は台湾との関係をより慎重に運ぶ必要に迫られるだろう。

しかし、だからといって台湾が一直線に独立に進むかと言えばそうはならないし、そうすべきでもない。

中国があっさりと一つの中国を認めるわけはないし、中国と敵対して性急に独立を急ぐリスクは台湾にとっても大きい。

これを要するに、中国と台湾との関係は、息の長いせめぎ合いが続いていくということだ。

お互いの立場を、お互いが、より慎重に配慮していかなければいけないということだ。

これが国際政治の現実である。

そのような歴史的な中国と台湾の関係に、第三国が自らの政治的利害の為に関与することは間違いである。

かつてキッシンジャーの米国は、中国との関係を重視する余り台湾を切り捨てた。

それから半世紀たって、中国が米国の覇権を脅かすようになったからといって、独立派の台湾を支援しようとするのはご都合主義だ。

ましてや、それがアジアの分断作戦なら、なおさらだ。

米国のダブルスタンダードは中国にも台湾にも見透かされるだろう。

米国は中台の双方に自制を求めるしかない。

問題は安倍首相の日本だ。

対中包囲網をあからさまに唱える安倍首相は、現職の首相でありながら中台問題に首を突っ込み、台湾に肩入れして来た。

しかし、今度の蔡氏圧勝を安倍首相は手放しでは喜べないし、そうは出来ない。

国際政治がそれを許さないし、対米従属の安倍首相には米国の外交を逸脱するわけにはいかないからだ。

安倍首相が今度の台湾総統選で学ぶこと。

それは、冒頭に書いたように、主権を訴える国民の声は、政治力や、ましてや軍事力で押さえつけることは出来ないということだ。

安倍首相はまさしくその教訓から学んで、沖縄の辺野古移転強行を直ちに止めるべきだ。

それが出来ない安倍首相に、蔡英文氏の勝利を歓迎する資格はない(了)
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