天木直人の公式ブログ

クリントン私用メール流出があぶりだした対米従属外交

ブログランキングに参加しております。 よろしければクリックをお願いします!
政治 ブログランキングへ
クリントン氏の私用メール問題が、またひとつ日本外交のいかさまぶりをあぶりだしてくれた。

すなわち、キャンベル国務次官補(当時)が12年9月3日に複数の米政府高官あてに送った秘密メールがクリントン国務長官(当時)に転送されていた。

そのメールが、クリントン氏の私用メール問題の疑惑追及の関連で国務省が公開せざるを得なくなったのだ。

このメール公開の持つ意味は重大である。

まずその内容だ。

キャンベル国務次官補が12年8月上旬に訪日した際、当時の佐々江賢一郎外務次官(現・駐米大使)らに対し、尖閣の国有化について中国側と事前に協議するように強く求めたという。

ここで示された米国の尖閣についての立場は、「尖閣は決着済みであり、協議はおろか棚上げさえも応じない」という日本政府の公式立場を真っ向から否定するものである。

つまり、尖閣は安保条約の適用対象ではあっても領有権問題には立ち入らない、むしろ話し合いで解決しろ、というのが米国の立場だ。

その事を示す動かぬ証拠が示されたということだ。

次に指摘したい事は当時の日本政府は野田民主党政権であったということだ。

つまり自民党も民主党も対米外交の実態は、「国民に事実を知らせない」という不誠実さ、反国民性においては、同じであるということだ。

言い換えれば、この国の外交は、たとえ政権交代が起きても、外務官僚主導の対米従属外交は微動だにしないということだ。

そして三つ目に、このメールは29日に国務省が発表したから明らかになった。

言い換えればクリントン候補の私用メール問題が起こらなければ出て来なかった。

これは氷山の一角にすぎず、実際はもっと、もっと多くの、驚くべき秘密外交が日米間で行われていると考えた方がいいということだ。

最後に、各紙はどれもメールの翻訳に終わっている。

重要な事は、そのメールの内容がどのような意味を持つのか、それを読み解いて国民に知らせる事こそが重要であるということだ。

それこそが、私が「アマル それは希望」(2014円12月発刊 元就出版社)の一篇「ハングリーボーイズ」の中で書いた事だ。

その使命を果たすのがメディアであるが、残念ながら今のメディアにはそれは期待できない。

たとえ機密文書が暴露されても、国民がその意味に気づき、覚醒しない限り、日米関係は変わらない。

すなわち革命は起こらないのである(了)

[amazonjs asin="4022579404" locale="JP" title="マイライフ クリントンの回想 MY LIFE by Bill Clinton 上"][amazonjs asin="4150503273" locale="JP" title="リビング・ヒストリー 上―ヒラリー・ロダム・クリントン自伝 (ハヤカワ文庫 NF)"][amazonjs asin="4490207255" locale="JP" title="私を大統領に―ヒラリー・クリントンのEメールから英語を学ぶ"]
(最終更新:2016年2月9日)コメント0件855

コメントはこちら

*
*
* (公開されません)

Return Top