天木直人の公式ブログ

天皇陛下に大きな宿題を課されてしまった安倍首相

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Photo by : 宮内庁 [http://www.kunaicho.go.jp/activity/gonittei/01/photo1/photo-20110511-1970.html]
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 きょう7月30日の各紙が一面トップで一斉に報じた。

 天皇陛下が生前退位についてみずからのお言葉で、8月8日にもそのお気持ちを表明される方向で宮内庁が検討している事がわかったと。

 これは、生前退位の第一報が流された7月14日の報道につぐ、衝撃的な報道だ。

 天皇陛下が生前退位の意向をお持ちであることが報道された7月14日の報道の中で、すでに一部の報道が報じていた。

 天皇みずからがその意向を近く国民の前で語られることになると。

 私はそれを見て、このお言葉は決定的に重要なものになると思って心待ちにしていた。

 ところが、その後、この天皇陛下のお言葉に関する報道がぴたりと消えた。

 その間に、安倍・菅政権と宮内庁の間に、壮烈な綱引きがあったに違いない。

 つまり官邸からすれば生前退位の問題は先送りしたい。

 生前退位問題は、これまで同様に、係属案件に追いやってしまいたい。

 そのためには天皇陛下のお言葉は避けたかったのだ。

 天皇陛下の政治関与になるなどと言って取りやめを求めたのだ。

 宮内庁も政府の一機関でしかない。

 普通なら官邸の意向に従わざるを得ないところだ。

 しかし、今度の件に限っては、天皇陛下の強いお気持ちがある。

 そしてその第一報が流された時に、国民の圧倒的な賛成の声が確認された。

 国民の支持を得た天皇のお気持ちほど絶対的なものはない。

 かくして安倍・菅政権の宮内庁に対する、恐れ多くも、傲慢な圧力は、退けられたのだ。

 そうは言っても、生前退位の思いを天皇陛下が語るとなれば、やはり大きな意味を持つ。

 だからその文言は、直接に生前退位を言及することなく阿吽の呼吸でそれを伝えざるを得ない。

 これから発表日までの間に、その文言や発表の仕方(テレビでの実況放映など)をめぐって、引き続き官邸と宮内庁の間で、緊張した話し合いが行われるだろう。

 もちろん、事が事だけに、官邸と宮内庁が対立するということにはならないし、あってはいけない。

 その事は、さすがの官邸もわきまえているだろう。

 天皇の御意向を第一に、官邸の思惑、生前退位をよしとしない保守有識者の意見、天皇と官邸の板挟みになる宮内庁長官、そして世論の声、などなど、多くの要素を勘案して、最終的なお言葉の公表に至る事になる。

 いずれにしても生前退位に関する天皇陛下のお言葉は、天皇陛下の即位以来の最大のお言葉になる。

 近年まれに見る国民的一大行事となる。

 はっきりしている事は、お言葉が公表された後は、その実現が安倍政権の最大の課題となるということだ。

 首相の憲法9条の試みは皇室制度改革の議論の前に吹っ飛んでしまうということだ。

 安倍首相は大きな宿題を天皇陛下から命ぜられてしまった。

 優等生でさえも難しいこの難問を、はたして安倍首相にやり遂げられるのだろうか(了)

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(最終更新:2016年7月31日)コメント5件1675

COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 5 )
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  1. 天皇陛下が、最近もパラオの大統領に会われたというニュースが流れていました。昨年のパラオへのご訪問もあり、その国をとても大切にしているように思います。
    パラオの戦後の歴史には重要な示唆があります。(以下Wikipediaより)
    終戦後、米国の信託統治国になり、米国の教育を受けたものは、またその成果は、米国の意に反して、パラオ憲法の非核化条項をめぐる自由連合盟約≪コンパクト)の国民投票において米国の軍事的利益に反する結果を度々出していた。
    1979年7月には、米国による核兵器の持込禁止した(非核憲法)を住民投票で可決したが、米国の意向を受けた信託統治高等裁判所が無効を宣言。10月、非核条項を緩和した憲法草案で再び住民投票を行ったが今度は否決。しかし1980年7月に1年前の同じ内容≪修正前)の草案で住民投票が可決された。
    1981年に、自治政府のパラオ共和国をできた。憲法を発布し、内政外交権はパラオが、安全保障は米国軍が担うものとし、米国軍が駐留。その見返りとして米国が財政援助をする自由連合盟約の内容を両政府が合意した。しかし翌年行われた住民投票でコンパクトは否決され、これ以降、1990年まで7回の住民投票が行われたがすべて否決された。
    冷戦終結を受けて、米国にとってパラオの利用価値がなくなった後の1992年に憲法内の非核条項を米国とのコンパクトにおいてのみ凍結することが決まり、コンパクト承認のための住民投票の可決条件を緩和(75%から50%)する憲法改正のための住民投票が行われ、これを可決。
    1993年、緩和された可決条件の下、8回目の住民投票で米国とのコンパクトが承認されて、
    1994年に10月にコンパクトによる自由連合盟約国として独立し、国連による信託統治が終了。12月に国連加盟。

    住民が7回も否決したことの勇気と不屈の精神、しかし相手はあらゆる手段を使って、思い通りにするさまは、我が国のこととも感じます。
    天皇陛下が何に一番危惧しているかが、分かるようなお言葉になるのでしょうか。

  2. By とら猫イーチ

    天皇陛下の生前退位御希望は、何も現憲法とは齟齬せず、象徴天皇の「公務」を遂行出来なくなれば、生前に退位することも可能では無いのでしょうか。 退位の法令に依る制度化は、皇室典範を速やかに改正すれば良いだけです。

    憲法上の機関としての「天皇」は、一貫して国民の意思に基づく国家の象徴として在り続ける訳ですが、ただ、公務員として天皇の地位にある個人は、退位に依り、一個人に為る訳ですから、正しく「人間天皇」としての象徴天皇制であることを天下に示す訳です。

    これこそ、天皇陛下が、御自身が退位される事実に依り、国民に示される事実では無いのでしょうか。 

    言葉を替えて言えば、天皇陛下御自身が、象徴天皇制に強い拘りを持たれていることを示し、現政権が戦前回帰を企図されている現下の状況への危機感をお持ちであるかのようにも思えます。

    もし仮に、それが現実であれば、天皇陛下は、御自身の身を持って、現世の荒波に抗われておられるのでは無いのでしょうか。 

    何としても御希望を叶えなければならない、と信じます。

    そして、生前退位の後には、是非とも、京都でお過ごし願いたいものです。 

  3. NHKをはじめテレビは、安倍晋三に忖度して、陛下のお言葉をまともに伝えない。憲法や平和についての思いはすべてカット(あとで言い訳できるように、文字情報だけは全文をサイトに載せるが)。昔風に言えば、まさにこれこそ不敬であり国賊であり逆臣である(幕末から長州人は天皇を、自分たちの政治的目的のために利用する存在としてしか見ていなかった)。国民はマスゴミの「報道しない自由」に歪められていない陛下のお言葉=玉音放送を謹聴すべきである。

  4. 天皇によるクーデター。大いに結構。安倍による憲法破壊よりはマシに思える(笑)
    憲法4条よりも天皇の意向の方が優先されても構わない、と国民の大部分は思っているようだからね。

  5.  この国は、結局、国民主権の国ではない。日本はいまだ近代国家ならず、立憲政体を壊す★安倍従米傀儡政権の自民党壊憲(✕改憲)案に、立憲君主国であるこの日本国で、唯一対抗できるのは☆天皇陛下の【上意】だけであるという事だ。
     長州を☆大英帝国が裏で操り、明治維新で生まれた日本の近代天皇制が、長州の尻尾で★米国に助命された岸信介の孫である従米傀儡の安倍政権を牽制している。☆英国VS★米国の対立の縮図が、今上天皇VS安倍晋三に反映されている。安倍晋三が天皇陛下の【上意】に逆らえれるか!?逆らえば、朝敵安倍晋三を討つべしの狼煙が上がる。トランプVSヒラリーの対立も、背景の構図は同じだ。世界の流れを俯瞰すれば☆見える者には★そう見える。

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