天木直人の公式ブログ

報じられなかった安倍・ドゥテルテ秘密会談の内容

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 大騒ぎの中で終わったドゥテルテ比大統領の訪日だったが、メディアがまったく報じなかった会談がある。

 それは公式行事がすべて終わった後で行われた、安倍首相とドゥテルテ比大統領の「オフレコ少人数会談」だ。

 この会談は、訪日の成果を発表した共同記者会見の後で行われているから、如何に異例な会談であるかがわかる。

 しかも70分にわたる会談だ。

 そこで何が話しあわれたのか。

 それについて書いた大手新聞は皆無だった。

 なぜか。

 そう思っていたら、きょう10月31日発売の週刊現代(11月12日号)が、ある政府関係者の話として次のように書いてる。

 すなわち安倍首相とドゥテルテ比大統領はウマがあって大いに盛り上がったと。

 安倍首相はまず麻薬撲滅運動を絶賛し、支持率が8割以上あるのも羨ましいと持ち上げたという。

 そしてその後で、アメリカはうっとうしいかもしれないが、アジアが安定しているのはアメリカのおかげだ、米国の存在が無くなれば中国に好き勝手される。習近平と蜜月関係になろうとして朴大統領は痛い目に合ったように、中国についていくとろくなことがない、などと警告したという。

 いかにも安倍首相が言いそうなことだ。

 しかし、もしこんなことを本当に安倍首相がドゥテルテ比大統領に言ったとすれば、安倍首相は度し難い愚かな首相ということになる。

 この発言は必ず中国に伝わる。

 中国は国をあげて激怒し、安倍首相が首相でいる限り日中関係の改善は望めない。

 しかし、私がこの週刊現代の記事で驚いたのは、これに対してドゥテルテ大統領が次のように弁明したと政府関係者が語っているところだ。

 それをそのまま週刊現代が垂れ流しているところだ。

 すなわち、自分(ドゥテルテ大統領)が反米発言するのは麻薬撲滅を批判するからだと、中国についても関係強化はあくまでも経済分野だけで、南シナ海の領有権問題では対峙していくと、安倍首相に迎合したという。

 これは明らかなウソだ。

 こんな事をドゥテルテ大統領が言うはずがないだろう。

 政府関係者の明らかな情報操作だ。

 もし本当にドゥテルテ大統領がそう言ったのなら、安倍首相は自慢げにそれを真っ先に公表していただろう。

 もしそう言ったなら、間違いなく安倍首相は反論されたはずだ。

 「そんな馬鹿なことを言う奴は地獄に落ちろ」、とまでは言わなかったとしても、「俺の前でそこまで米国の片棒を担ぐな、少しは中国との関係改善の努力をしたらどうだ」、と言われたに違いない。

 笑ってしまったのは、長年フィリピン取材を続ける大塚智彦と名乗るジャーナリストだ。

 週刊現代が垂れ流す「政府関係者発言」をうのみにして、次のように語っている。

 「無節操、融通無碍で、日本からも中国からも最大限援助をせしめる。まさにドゥテルテ大統領の真骨頂です。アメリカ非難も一時的なもので、来年初に新大統領が就任したら、コロッとなびくでしょう・・・」

 こんなピント外れのコメントをドゥテルテ大統領が知ったら一喝されるだろう。

 「お前はそれでも長年フィリピン取材を続けているジャーナリストか。もうフィリピンに来るな!」と(了)

コメント3件1445

COMMENTS & TRACKBACKS

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  1. >これは明らかなウソだ。
    >こんな事をドゥテルテ大統領が言うはずがないだろう。
    >政府関係者の明らかな情報操作だ。
    >もし本当にドゥテルテ大統領がそう言ったのなら、安倍首相は自慢げにそれを真っ先に公表していただろう。
    天木大使がおっしゃる通りで、こうした「オフレコ少人数会談」のはずの「会談」の内容が一方的にかつ平然とこうして「リーク」報道されている事からして、どう考えても「ウソ」ではないか?と思われてなりません。
    共同会見の後に「オフレコ」として話し合った内容のはずなのに、すぐさま(何年か後でのリークならあり得ますが)こうして日本側から勝手に「公表」されて、先日、同じフィリピン大統領がペキンで中国の国家主席に話していたことが全てデタラメだったかのように流布される……外交官でない私たちが考えても、これでは明かに外交常識を外れた「リーク」です。特に、ドゥテルテ大統領のペキン訪問では、中国側が異例の歓迎ぶりを見せた、と欧米でもすでに報道されているわけで、他国の首脳の訪中時にはめったにない音楽隊の演奏まであった、などと報じられておりましたね。
    それを考えても、フツウに考えるなら、これは安倍内閣「関係者」による捏造情報か、講談社の編集部による捏造「記事」と言うしかないでしょう。このメディアは一般国民には信頼されている出版社系「雑誌」とはいえ、わが国の雑誌業界では、2009年に起きた新潮社の「週刊新潮」編集部による「赤報隊事件」関連記事の捏造(証人で後に変死した元右翼団体の老人の証言を同社が勝手に改作した、と言われている)問題が今も未解決というトンデモない疑惑もありますので、今回、講談社「週刊現代」誌が首相官邸による捏造「リーク」報道で踊らされた可能性も十分にあり得ます。
    今度、国連で核兵器禁止条約に「反対」するというバカげた「外交」まで大々的に披露してしまったこの安倍内閣にとっては、安倍首相の「宿命のライバル」(?)である中国を外交的に「包囲」する包囲網を築けなかった事は、すでに天木大使が指摘し続けておられる通りの「大失態」です。なので、その失地を回復するためには、安倍内閣もこの程度の捏造情報を大手出版社の著名雑誌に「リーク」と称してつかませるしかなさそうだし、その程度の事なら朝メシ前にやりそうな「内閣」でしょう。
    もっとも、フツウに考えれば「ガセネタ」だと分かりそうな「リーク」なのに、今回それに乗ぜられてしまった講談社「週刊現代」は、これで大変な恥さらしをしたものです。9年前に当時の安倍内閣が退陣に追い込まれた原因を作ったのは我々のスクープ記事だ、などと喧伝していたのがこの「週刊現代」誌だったと私は記憶していたのですが、記憶違いだったのか……。
    いずれにしても、どう考えてもガセではないか?と言うしかないこの手の「オフレコ会談録」情報なるものに飛び付いた同誌は、これで残念な事になりました。講談社にガセネタのババをつかませてやった(笑)、などと今頃、安倍首相は首相官邸でスガ官房長官や官房副長官らと喜んでいるやも知れませんね。20年来の「出版不況」が続くわが国の雑誌業界ですから、講談社としてはガセと思っても飛び付くしかない、と言いたい部分もあるかも知れませんが、今回のような元も子もなくすような「スクープ情報」に飛び付くのはいかがなものか?と私も思いました。フィリピン政府に裏を取って真実かどうか取材してみるなど、講談社ももう少し「ジャーナリズム」の精神を守ってほしかった記事です。

  2. 「しかし、もしこんなことを本当に安倍首相がドゥテルテ比大統領に言ったとすれば、安倍首相は度し難い愚かな首相ということになる」とあるが」アベは日本国民の為に政治(彼が行っている事が政治と言えることがどうかは別として)等を行っているのではなく。幼稚な彼はただ、国民会議のために動かされ又、動いているのである。幼稚な本人は、ただ、自分がアベをかっこいいと思っていると考えて、有頂天になっているに過ぎないのではないか。事実、最近日本国民の中ではアベをかっこいいと称賛する人が増えていることは確かです・
    こんな幼稚なでたらめな政治屋が支配しているのは、日本国民のレベルが低いためでどうしようもないのではないか。
    昔、国民よりレベルの高い政治家は出現しないと、言われた方がいたと記憶しています。
    以上

  3. この方面での天木氏の分析は、卓越していて痛快でさえある。

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